全国のDARTSファンに贈るPHOENIX最新情報マガジン

僕は17歳からダーツを始めました。当時、通っていた高校でダーツが流行っていたんです。友達がダーツをやっていて僕もやってみたら面白くてはまってしまいました。 ただ、高校生でお金もなかったですから地元の飲食店でアルバイトを始めて、そのお金でダーツを投げていました。当時、投げ放題をやっているお店で週に4～5日通っていました。 それから高校を卒業しそのお店に就職したんです。

プロ試験を受験したのは21歳の時です。お店のオーナーが上江洲さんというプロで影響されたのが大きいです。沖縄からプロツアーに出る人は本当に少なくて僕には格好良く見えたんです。最初はその人に勝ちたくて、そして、勝負するからには同じ土俵で戦いたい。それならばプロにならなきゃいけない！と。そして、自分も沖縄からプロとして試合に出たいと思ったからです。

プロの試合に初めて出て独特の雰囲気があると思いました。リーグとは全く違うので、ダーツに対するマナーも変わったと思います。プロ２年目からバレルメーカーのブルズスターさんがメインスポンサーについてくださったので結果を出さなきゃ…とプレッシャーを感じるようになりました。

23歳で知り合いを通じて東京で働く事を決意しました。試合に出場するには沖縄からですと、どこへ行くにも遠い。遠征にとにかく時間もお金もかかるんです。それ以前からも試合で東京には来ていたので知り合いもいましたし、新しい人とのつながりも増えましたし東京に出て来て良かったですね。

デメリット言えば、海に入れない事ぐらいです。(笑)

東京に来てから、今で一年半ですが、最近、日頃の仕事と試合が連動している事に気付きました。普段の仕事が充実して上手くいっていると、試合も良い。試合の調子が悪いと、そういえば仕事も上手くいってなかったり…と、比例している事に気付いたんです。ですから、どちらかでも一生懸命やれば、モチベーションが上がり仕事も試合の両方とも良くなるのではないかと思うようになりました。説明し辛いのですが、普段を一生懸命やると試合も一生懸命やれるという感じです。

仕事では、お店に僕がいるからとお客さんが来て頂けると本当に嬉しいです。試合では僕を応援してくれる人がいる、そういう人達に応えたい！

今、ライバルは福井和希選手。同じ会社に在籍して、同年代で、地方から東京へ出てきてプロとして頑張っている。一番身近でそして強い。練習も一緒にしますよ。地方遠征の時は前日入りしますので、現地で一緒に投げますね。

もちろん、応援してますが和希には負けたくないです。和希もそう思っていると思います。

決勝トーナメントで治徳プロ、浅田プロ、小野プロ、西プロ、そして山田プロとランキング上位陣ばかりと当たったのですが特に意識したのは浅田プロでした。浅田プロとは今期3回目の対戦だったのですが、前の2回はストレートで負けました。この負けの結果があったので今回は「先攻を大事にいこう！」と。チャンスをモノにできました。

この日一日、調子が良いわけではなかったのですが、最終戦開催日でランキングは18位。最終戦でしたし逆に開き直ってランキングを気にしないでプレイしようと思っていました。集中は今まででベストだったかもしれません。

決勝は山田プロでしたが、勝つことは意識してましたが、優勝のことは頭になかったです。優勝を考えていなかったから勝てたのだと思います。

優勝した日は実感がなかったのですが、自分の勤めるお店にお客さんがお祝いに来てくれたり、SNSでかつてないほどの反響でジワジワと実感しています。どなたの言葉も嬉しかったのですが、特に地元の沖縄の友人や元職場の人からのメッセージは嬉しかった。「試合、観てたよ！おめでとう！」と、離れていても試合を観ていてくれていたんだ、と改めて思いました。

プロ入り5年で公式戦は100戦ぐらいしていますが、初優勝まで長かった。諦めないで良かったです！

応援して下さった皆さん、本当にありがとうございます！